じきに治って♪

祖母の家に遊びに行くと、薬が入っている戸棚を開けて見るのが好きでした。
こどもの頃って、なぜか分からないけど、戸棚とか引き出しとかかばんとか、とりあえず
中を見てみたくて仕方ありませんでした。

祖母の家には、かならず総合感冒薬「ジキニン」が常備してありました。
なぜ他社の製品でなくジキニンだったのか、実の娘である私の母も知らないそうで、
不思議がっていました。
なにしろ私が物心付いた頃には、いつでも薬の戸棚にジキニンが入っていました。

祖母にとって、ジキニンは単なる風邪薬ではありませんでした。
風邪の時はもちろんですが、頭痛にもジキニン、そして花粉症の時にもジキニンを
のんでいたのには驚きました。
まさに万能薬!!
私達が風邪気味の時、頭が痛い・・・と言っている時にもすかさず
「ジキニンのみなさい」
と言って分けてくれました。

亡くなるまでの約4年間、我が家で一緒に暮らしていたのですが、その時も常に、
ジキニンの買い置きがありました。
「おばあちゃーん、買い物に行って来るけど、何か要るものある?」
「じゃあ、ジキニン買ってきてちょうだい」
という感じで、私も何度か買って来たことがありました。

祖母が亡くなって2年半、いまだに実家には祖母が買っておいたジキニンが残って
います(笑)
たまに体調が悪くなると、「おばあちゃん、ジキニンもらうね~」と心の中で言いながら、
2、3袋もらってきます。
うちの家族はパブロン派みたいで、たしかにパブロンの方が強力なイメージがあるの
ですが、なんとなく「おばあちゃんのジキニン」の方が効くような気がして。
そのうち全部のみ切ってしまうんだよね・・・と思うと、なんだかちょっとさびしくなります。

それにしても、なんでジキニンだったの!?
おばあちゃ~~~ん!!
by hoku_shirushi | 2006-10-24 17:27 | 日記


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